[nNews]イスラム教徒が宇宙で直面する難問
マレーシア人初の宇宙飛行士 Sheikh Muszaphar 氏は、10月10日(現地時間)にロシアの宇宙船『ソユーズ TMA-11』で宇宙に飛び立ち、イスラム教徒の聖月であるラマダンの時期に重なる9日間、『国際宇宙ステーション』(ISS)に滞在する予定になっている。
全然野宿ネタじゃないですけど、宇宙ステーション野宿ということで…。
イスラム教徒の宇宙飛行士は、ラマダンの断食やメッカの方向を向いてのお祈りをどうするのかという記事。
ぼくも以前海外旅行中に、イスラム教徒が北極圏や南極の白夜がつづく場所に行き、しかもラマダン月に当たってしまったらどうするのだろうと不思議に思ったことがあった。彼らはラマダンの月には太陽が昇っている間、断食をすることになっている。しかもイスラム暦は我々の暦より1年が短いのでラマダン月の季節は少しずつ変わってくる。1日中、日が沈まない時期にラマダンが重なってしまうと彼らは飢え死にしてしまうではないか、北欧や南極基地にはイスラム教徒はいないのか、と思ったのだ。
記事ではものすごい速度で地球を回る宇宙ステーションでお祈りはどの方向を向けばいいのかについて解説している。こういうこともちゃんと会議を開いて真剣に考えているそうである。
このガイドラインによると、キブラは宇宙飛行士にとって「可能なやり方に基づいて」決めるものとし、次のように優先順位を付けられるとしている。その順位とは、1)カアバ、2)カアバと思われる方向、3)地球、4)その他の場所、の4つだ。
キブラはお祈りをする方向、カアバはメッカのカアバ神殿のこと。
宇宙でどうすべきかまでちゃんと決められているのだったら、彼らが白夜の時にどうするかなんてことはとっくに決められているのでしょう。
記事中、別のイスラム教の博士はこうもいっています。
「方位を気にするあまり礼拝中に動きまわるようなことがあってはならない。方位を正しくすることよりも祈りに集中しなければならない」
以前、焚き火野宿にアフリカのイスラム教徒の人が参加してくれたことがあります(野宿はしませんでしたが)。彼も方向の正しさより、お祈りをしようという態度が大切だといっていました。
下の写真は、昔、中東旅行中にみつけた新聞の広告。世界のどこにいてもキブラの方向やお祈りの時間を教えてくれるカシオの腕時計です。
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