「野宿入門」が出て、もうすぐひと月になります。
著者である編集長に一問一答をぶつけてみました。
── はじめての本が書店に並んだ感想は。
最初、どこにあるのか判らないので、うろうろ探しました。そして場所が判ると、なんか怖いので、以後そこには近寄るのをやめようとおもいました。とはいえ幸い、というか悲しいことに、近場の本屋さんにはどこにもないので、日々堂々と過ごせています。
── 出版社から売れ行きは聞いていますか。
聞いていません。きっとへこむので。
── 本が発売されて、なにか反応や変わったことはありましたか。
ご無沙汰している方と、久しぶりに連絡を取り合えたりできてよかったです。
── はじめての本が「野宿入門」という内容になったいきさつは。
ほかの内容が、書けなかったからです。あと、担当の方が、見捨てずに、気長にみてくださったからです。
── 原稿を書き始めてから脱稿するまでどれぐらいかかりましたか。
書き始めがいつか、もう覚えていないのですが、二年前くらいにお声をかけていただいて、「なにか」を書こうとしました。で、どうしようと、だらだらなにもしないこと半年、それから書き始めても半年くらい、ちょびっと書いては休み、ちょびっと書いては休み、していたんじゃないかとおもいます。で、また半年くらいぼんやりして、それから、数か月、そこそこがんばりました。
── そのうち初稿を書き上げるのにはどれくらいかかりましたか。
えっと、なので、上のほとんど、全部の期間、かかっています。
── 原稿の書き直し作業は大変でしたか。初稿から大きく変わったところはありますか。
あれ、「初稿」って、なんですか? 「これで一度入稿」ってやつだったら、その後の校正作業をさぼったので、ほとんど変わっていません。初稿ができるまでが、すごくたいへんでした。で、一体全体、初稿ってなんだろう……。
── その他、書くのに苦労したのはどんなところですか。
行き当たりばったり書いていったので、半分くらい書いてから、困りました。
あと、少し時間をおいて久しぶりに読み返すと、「こいつはなにをだらだら云っているのか。大丈夫なのか」と、じぶんでじぶんにほとほとあきれるところと、つづけて読むとなにがなんだかまひして、塩梅が判らなくなってくるところも、困りました。
── 書くときにどんな読者を想定して書きましたか。
そういえば、ぜんぜん想定していませんでした!
「こんな本にしたい」というのはあって、最初は「野宿のなんちゃってハウツー本」を書きたいとおもっていました。なにかが判った気もするけど、実はぜんぜん判らない、けど「それもまあいいかー」と怒られない、っていう。でも途中で、ムツカシイとおもった。
で、野宿をしてみたい気持ちがあるけどダメだと考えているひとが、「ダメじゃないかも」とおもったり、野宿をしたいと考えないひとでも飽きずに読んでくれて、「野宿を好きで愉しくてするひともいるんだなあ」「そういうひとがいてもいいか」と、ちょっとおもってくれるような、そんな本になるといなあ。とか、いろいろあります。(もちろん、結果は抜きとして、です!)
── 書き終わって、もっとこうすればよかった。次の本ではこうしようと思ったことはありますか。
とりあえず書き終わったら、もう書かなくていいことが嬉しくって、なにもおもいませんでした。書いちゃったものは、もう、どうしようもないです。
怖くてしばらく読み返せませんが、もしいま読んだら、きっとゲラの校正をもっと細かくちゃんとやればよかった、と、反省するとおもいます。ぜったいおもいます。
── 次回作は考えていますか。
「野宿入門」が、赤字にならないくらいに売れてくれないと、出版社さんからは次の本を出してもらえないとおもうので、考えていてがっかりするのはがっかりですし、考えません。
──「野宿野郎」の新刊はもう出ないのですか。
出ます! 出ます! 今年中にとりかかって、出したいです!
「野宿入門」の印税をもらったら、袋とじか、カラーグラビアか、表紙きらきらか、なにか、いつもはお金がなくってあきらめていることを、やりたいです。
ほかにも、釘宮さん夫妻の披露宴用に「号外! 野宿野郎」を出します。
「野宿野郎新書」を創刊して、「野宿解体新書」を出します。
遅れに遅れている、「別冊! 野宿野郎」の「さよなら、アフロ号」も出します。
いっぱい出します。やる気です。
なので、どうかどうか、今後とも、宜しくお願いいたします。
投げやりなサイン入り「野宿入門」
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